洋画レビュー編

December 05, 2008

ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛(2008年)

きょうは、とっても見たかった「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」
前作から3年、ルーシー役のジョージー・ヘンリーがすっかり大きくなってました。ルーシーの可愛らしさがとても印象的な一作目でしたが、基本的に愛らしさは変わらないですね。
それと今回は、「ウィロー」「スター・ウォーズ」で御馴染みのワーウィック・ディヴィスが、顔が分からないほどの老けメイクで悪役やってます。驚かされました。

ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 2-Disc・スペシャル・エディション [DVD]”伝説の4人の王”が不意に姿を消してから、1300年。ナルニア国はテルマール人なる戦闘民族に侵略され、すっかり”廃墟”と化していた。ナルニア人を絶滅させたつもりのテルマールの暴君ミラースは、甥っ子であるカスピアン王子から王位を奪うことに夢中である。
命を狙われ森に逃げ込む王子の手には”スーザン女王の角笛”。「本当に危険だと感じたときに吹け」と、最後の切り札的に託されるが、いきなり吹く(笑) まずは、この世界にペベンシー兄弟を呼び戻さないといけないわけだから、吹かなきゃ、お話が始まらない。

イギリスで普通の高校生として、たぶん半分は腐りながら生活していたと思われる4人は、例によって不意に飛ばされる。今回の”扉”は地下鉄のホーム。地下トンネルと海辺の洞窟が融合する。前回同様、景色がほんとに綺麗で、CGじゃないかと思うくらいですが、65%ロケで、ヘリじゃないと行けないような秘境にも入って撮影された模様。兄弟が最初に現れる砂浜も、監督がお気に入りの場所で、それこそため息が出るほどの美しさ。見所としては、これだけでも十分かもです。

さて、今回は少々人間臭い。先祖は海賊で、実はペベンシー兄弟と同じ方法で、ナルニアにやって来たのだというテルマール人。彼らの野望、陰謀、策略、その他もろもろ、どろどろ過ぎない程度に渦巻いている。ちょっと暗いと感じるのは、そのためだ。
そして、生き残りのナルニア人たちを率いて反旗を翻す、カスピアン王子と4人の王に対して、圧倒的なテルマールの軍勢をどう食い止めるか。相手の人間性や地形を利用した作戦など、まさに人間同士のぶつかり合いだ。そこには魔法も奇跡も無い。
しかし、緊張感の高まるクライマックス。重い腰を上げるように登場するアスランの一声で大地が揺れる。自然対人間の図式になってようやく、ナルニアが魔法の国だったことを思い出す。テルマール人たちの侵略によって、大地は呼吸すら忘れていたのだ。
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【映画データ】原題:THE CHRONICLES OF NARNIA:PRINCE CASPIAN続きを読む

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November 19, 2008

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年)

2週間ぶりくらいの更新で、どんなふうに書いてたか若干忘れておりますが、インディ復活、更新も復活!ということで、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」を持ってまいりました。

インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国 スペシャルコレクターズ・エディション 【2枚組】前作から19年、インディ・ジョーンズ自身も19歳取ったという設定で、時代は1957年。50年代を猛アピールするかのように、プレスリーのヒット曲「ハウンド・ドッグ」で幕開けし、物語には米ソ冷戦や宇宙人捕獲のロズウェル事件の影響なんかが絡んでるあたりはいいけど、ネバダ砂漠の原爆実験までは、ちょっと要らなかった気が…。
冒頭、悪役ケイト・ブランシェットのなりきりロシア人に、インディが捕まって、何やら手伝わされてるのが、ネバダ砂漠のエリア51にある巨大倉庫。よく見ると、ちらりと黄金のアークが! 「レイダース」の最後がここだったのか…。ヒロインもカレン・アレン登場で、レイダースつながりな模様。オールド・ファンの心を鷲づかみである。

さて、お約束のいきなり大冒険から、考古学の教授に戻って教鞭をとるジョーンズ博士。お決まりの粋なスーツに蝶ネクタイと丸めがね。先生が帰ってきたと感涙したのもつかの間、机の上にはショーン・コネリーの写真が! 「最後の聖戦」の親子漫才がよみがえる。思わず「お父様!」と叫んで手を合わせるわたし。あほですね。もうすっかり、気分は同窓会。
ハリソン・フォードも年取ったとか言わないでね。あれから19年ですよ。皺のひとつも増えて当たり前。わたしだって、19年前は平気だったことが、今はもうしんどくて…(笑) ハリソンだってしんどいに違いない。にも関わらず、ちっとも変わらないインディ・ジョーンズがそこにいる。オールド・ファンにはそれだけで十分です。映画の中身を冷静に突っ込もうと思えば、実はあれこれ出てきますが、誰がそんな無粋なことをするもんですか! しかし、「インディ・ジョーンズ」がアトラクションの映画化だと思っていた、というような世代の子は、きっとケチつけまくるんでしょうね(笑)
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【映画DVD】
インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国 スペシャルコレクターズ・エディション 【2枚組】
【映画データ】原題:INDIANA JONES AND THE KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL 
2008年6月21日公開・124分・アメリカ 続きを読む

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November 05, 2008

ペイチェック 消された記憶(2003年)

きょうは、「レッドクリフ」公開中のジョン・ウー監督作品、2004年公開の「ペイチェック 消された記憶」
フィリップ・K・ディックの近未来SFサスペンス、ジョン・ウー印付き。わたしのお気に入りです。

ペイチェック 消された記憶コンピューター・エンジニアのマイケル(ベン・アフレック)は、携わった極秘プロジェクトの記憶と引換えに多額の報酬を得るという、実に危なっかしい仕事をしている。冒頭でまず、彼の仕事ぶりが描かれるが、他社の新製品のプログラムをそっくりパクって、そのうえをいくシステムを作り出してしまうわけだから、普通ならというか、「君には秘密を守ってもらう」とか何とか言われて消されたうえに、死体は永久に葬られるとか、そんな場面になってもおかしくない。が、これは近未来。”その期間”の記憶だけを消すなんて都合のいい技術が存在する。さて、そんな彼が次に依頼されたのは、巨大企業のプロジェクト。9200万ドルという破格の報酬と引換えの記憶は3年間。長い!

金に目がくらんだか、あっさり、でもないだろうが引き受けてしまうマイケル。そして3年経過。無事に記憶を消され、報酬を受け取って生涯安泰と思っているととんでもない。うまい話には裏がある。受け取ったのは、封筒に入った20アイテムのガラクタにしか見えない小物たち。そして、9200万ドルの放棄を決めたのは、4週間前の自分。本人もびっくりだが、見てるこっちも、なにぃ?! である。さぁ、話はここからだ。

言ってみれば過去3年間の記憶がないのだから、自分探しにも似ている。4週間前の自分が何かしでかしたのか、それともとんでもない陰謀でも目撃したのか。報酬以外に受け取るものとして会社から持ち出せるのは、最初に預けた私物のみ。だが、それもすべて自分のものではない、何だかわからないものばかりが過去から送られてきたというわけだ。さらにFBIやら企業が送り込んでくる殺し屋なんかに狙われはじめる。自宅でのん気にしている場合ではない。

ここで彼が頼れるものは、自分自身とアイテムの入った茶封筒のみ。そしてプロジェクト参加中一緒に過ごしていた生物学者の恋人(ユマ・サーマン)。この恋人の存在は、マイケルにとんでもないものを作らせ陰謀を企んでいた社長(アーロン・エッカート)にとって誤算だったに違いない。たとえ未来が見えても計算どおりにいかないのが人間だ。いってたまるか、である。

自分を信じて残したアイテムが、まさにパズルのパーツのように、ひとつひとつぴたりとはまっていく過程の引き込まれ具合が心地よい。この謎解きをジョン・ウーが料理すれば、やっぱりスタイリッシュなアクション映画になる。この場合、ちょっぴり控えめだけど、面白いアイデアでてんこ盛り。
アクションシーンではないが、会社から抜け出し、恋人に会いに行くユマ・サーマンが替え玉と入れ替わる場面の見せ方がうまい。事情を知ったFBI捜査官の粋な感じとか、恋人を偽者と見破る場面とか、頑張ったんだから、やっぱりご褒美でしょ、みたいな落ちとか、よく見る感じだけどやっぱり心をくすぐる。こういうのが、ほんとにたまりません!
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【映画DVD】ペイチェック 消された記憶
【映画データ】原題:PAYCHECK 2004年公開・118分・アメリカ 続きを読む

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October 29, 2008

アレックス・ライダー(2006年)

きょうは2007年公開の「アレックス・ライダー」
前回「修羅雪姫」に続いて、実はドニー・イェンつながり。こんなところにもアクション監督で呼ばれています。だから何?! と言われたらそれまでです(笑)

アレックス・ライダーアンソニー・ホロヴィッツのベストセラー”女王陛下の少年スパイ”アレックスシリーズ第一弾「ストームブレイカー」の映画化。
中学生のアレックス君は、叔父さんとホームヘルパーのジャックと3人暮らし。叔父さん(ユアン・マクレガー)は、英国諜報機関M16のスパイなので、日々大忙し。ちっとも家に帰らない。叔父さんがスパイだなんてことは、もちろん知るはずもないアレックス君の元に、ある日突然訃報が舞い込む。叔父さんの突然の事故死である。そして、葬儀の日に出会う銀行員だと名乗る怪しい人々を、追いかけ迷い込んだ先は……。

この諜報機関の中枢への入り口がまた面白いところにある。いきなり連れて行くわけではなく、関係者たちが、アレックスにわざと見せて追わせて導くあたりは、なんともファンタジックである。
発端は叔父さんの車がいきなり解体工場へ運ばれるところから。そんな話は聞いてないとばかりに、自転車で追いかけるアレックス。このシーンの”チャリ技”で、ただ者ではないことをまず見せ付ける。さらに、叔父さんの車に弾痕を発見したあと、何者かに襲われ、縄術を披露。これがまさにドニー様仕込みのアクション。その後、耳にした手がかりを頼りに駅へ向うと、謎の銀行員を発見。追いかけるアレックス。そして迷い込んだ”異世界”で、ひとこと。「ここは、ホグワーツか?」 ある意味、そうだ(笑)

ここで彼を迎えるのは、ビル・ナイ演じる諜報機関のボス。これが最高。無表情にすっとぼけた感じで、いきなり「スパイになれ」と言い放つ。中学生にだ。正気か。もちろん「冗談でしょ」と返すが、叔父さんによって、武術から語学まで知らないうちに仕込まれていたらしいアレックスは逃れられない運命なのだ。
そして最初のミッションは、最強コンピューターを開発したセイル(ミッキー・ローク)の素行を探る潜入捜査。叔父さんも警備員として潜入していたことを知ったアレックスは、死の真相を探り、さらに復讐を果たせるかも知れない。これがスパイ活動を承諾した動機だ。そして、ニンテンドーDSをはじめとするスパイグッズ中学生仕様をリュックに詰め、いざ出陣である。

脇を固めるのは、スパイスのようにデフォルメの効いたキャラクターたち。かなりのインパクトで登場するセイルの秘書は、どこかで見たと思ったら、「チャーリーとチョコレート工場」の、小憎らしい紫ガム女の母親だ。ミッキー・ロークを久しぶりに見たが、こんな顔だっけ?(笑) 一番いいのは、ビル・ナイのすっとぼけぶりで、この人を見るだけでも十分だ。それなりにハラハラさせられるクライマックスは、叔父さんを殺した相手と遭遇するのであるが、なかなか粋に締めくくられる。敵ながらあっぱれだ。だいたいスパイものといったら、陰謀渦巻く本格サスペンスであるが、そんなものはどこにもないので、軽い感じで楽しもう。
【アレックス・ペティファーのイケメン度 ★★★★☆】 
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【映画DVD】アレックス・ライダー
【映画データ】原題:STORMBREAKER 2007年公開・イギリス/アメリカ/ドイツ・93分 続きを読む

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September 25, 2008

スパイダーウィックの謎(2008年)

本日は「テラビシアに架ける橋」以来、久しぶりにファンタジー系を持ってきました。
「チャーリーとチョコレート工場」あたりから、ちょっと気になってるフレディ・ハイモア君が、贅沢に二役で出ている「スパイダーウィックの謎」

簡単に言えば、悪魔の棲む家妖精バージョン。
クライマックスは、スプラッターホラーさながらのケチャップの飛びっぷり。

旦那とはどうも別れたらしいヘレンとその娘、双子の兄弟の四人が引っ越してきたのは、ニューヨーク郊外と思われる森の中の古い屋敷。
80年前、主のスパイダーウィック氏の疾走に続き、その娘であるルシンダ叔母さんが精神病院行きになって以来、誰も住んでいない怪しい屋敷だ。そしてその夜、不可解な物音が兄弟を襲う! まるでサイキックホラーな導入だ。

物語の主人公はジャレッド少年。偶然見つけた屋根裏部屋で、謎の書物を発見する。
”決して読んではならない”などど警告が付いていれば読みたくなるのは、人の性。悲しいかな、それが災いし邪悪な妖精たちを呼び寄せてしまうのである。
ジャレッド少年の言葉を信じようとしない、家族の怒鳴り声が少々鬱陶しいが、仕方ない。父親が大好きだった少年と、母親の間に確執があるというのも原因だ。そして、共に邪悪な敵に立ち向かうという冒険を通して、亀裂が入りかけた家族の絆が修復されるという、定番パターンでもある。

邦題にあるような謎というほどのものは何もないが、ちょっと素敵なエンディングが待ち構えている。
そしてファンタジー好きには、お馴染みの生き物が登場するので、ちょっとニンマリ^^)
一番可愛そうなのは、ルシンダ叔母さんだ。
わたしは妖精が見えても言わないよ、病院に入れられちゃうから(笑)
【奇跡体験度★★★☆☆】

【映画DVD】スパイダーウィックの謎 スペシャル・コレクターズ・エディション
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【映画データ】
原題:THE SPIDERWICK CHRONICLES 2008年4月公開・96分・アメリカ 続きを読む

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September 10, 2008

ダージリン急行(2007年)

本日は、今年3月に公開された「ダージリン急行」 
レンタル店では大人気な模様。棚はいつ行っても空っぽです。

ロードムービーというのは、だいたい途中で飽きるが、これは飽きてる暇がない。
まずは、舞台であるインドの風景と独特の色彩に目を見張る。メイキングを見てみると分かるのだが、セットの細部に至るまで手作り。列車の側面に描かれた絵はインドの職人さんたちの手描きだ。エスニックな雰囲気が好きなら、それだけで癒される。

バイク事故で瀕死の重傷を負った長男フランシス(オーウェン・ウィルソン)、父の遺品を独り占めしていると非難を受けている次男ピーター(エイドリアン・ブロディ)、そして家族や恋人をネタに小説を書く三男ジャック(ジェイソン・シュワルツマン)の3兄弟が集まり、心の洗濯旅行に出かける話。
父親の事故死でバラバラになってしまった兄弟が、その絆を取り戻すためにインドに集まるのだが、疎遠になったのはこの兄貴のせいじゃないかと思わせるくらい横暴である。というかやっぱりおバカだ(笑)。旅の計画表を作っても、なかなかその通りにはいかないし、結局最後には捨てることになる。

気になるのは3人が持つ大量の荷物。揃いの立派なかばんを幾つも持っている。なぜそんなに必要なのか。そこには何が詰まっているのか。3人それぞれの過去や、妙なこだわりであるとか、そんなものを象徴しているように見えた。人生の”旅路”についてよく言われることは、なるべく荷物は少なめに。必要最低限のものだけにすれば、何をするにも身は軽くてよい。抱えていても仕方のないことはすっきり捨ててしまおうよ。そんな風に感じる爽やかな旅立ちだ。

【どりてあ的評価】映画全体★★★★★ 映像美度★★★★☆

【映画DVD】ダージリン急行
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【映画データ】
原題:THE DARJEELING LIMITED 2008年公開・91分・アメリカ 続きを読む

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September 07, 2008

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年)


中華料理も飽きたので、本日はハンバーガーです。
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」ウェス・アンダーソン監督の最初の日本公開作品を観賞。

これは、悪たれダメ親父と、心に病を抱えた子供たちの葛藤と再生の物語だ。天才ファミリーテネンバウム家の成り立ちと崩壊の様子が、本のページを紐解くように語られてゆく。語り手はアレック・ボールドウィン。だが淡々としているわけでもない。テンポがよく、小説本というより劇画タッチだ。

子供たちの成功を手放しで喜ぶ父親(ジーン・ハックマン)は、思ったことをそのまま口にし、行動に移す、子供のような大人である。大人同士なら何ともないような一言でも、子供の心にはかなり痛かったりする。場合によっては生涯の傷になりトラウマになり兼ねない。そればかりではないが、些細な配慮が足りなかった為に子供たちの勢いはスローダウン。恐らくは奥さん(アンジェリカ・ヒューストン)にも迷惑かけっぱなしだったはずである。

20年後。10代で不動産売買に精通していた長男チャス(ベン・スティラー)は、妻を失い2人の息子と3人、なぜか災害に怯える毎日。同じく10代で劇作家デビュー、脚光を浴びるも、実は放浪癖があると思われる長女マーゴ(グウィネス・パルトロウ)は、年上のおじさん(ビル・マーレイ)と、多分どうでもよく結婚しだるだるな毎日。次男リッチー(ルーク・ウィルソン)は天才テニスプレイヤーと謳われるも、あることがきっかけでボロボロに崩れ、なぜか船旅に出ている。

あきらかに病を抱えている、この家族の崩壊は、父親ばかりが原因ではなさうだが、自分の責任と思っている彼は家族を取り戻すため策を講じる。しかし、これがそんな大それたことでもない。子供が親の興味を引きたいときに使う手に似ている。だから、すぐばれる。だが、これをきっかけに少しずつ変化が起きることも確かだ。

人がどん底から立ち直るのには、実はちょっとした気付きがあれば十分なのだ。
大袈裟な何かなんて必要ない。そんなことを感じる作品だ。と、かなり大真面目に書いてみたが、ゆるゆるまったりなコメディである。テネンバウム氏とパゴダのコンビがいい味だし、隣家にすむイーライは、テネンバウム家そのものを愛しすぎておかしくなったのだ。間違いない(笑)そして、このお父さんが、いかに生涯、悪たれ腕白坊主だったかがわかる最高のオチ。心の垢落としに最適な一本だ。

【どりてあ的評価】映画全体★★★★★ 癒し度★★★★☆

【映画DVD】ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
【お世話になってるレンタル店】TSUTAYA ディスカス

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【映画データ】
原題:THE ROYAL TENENBAUMS 2002年公開・110分・アメリカ続きを読む

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